法定相続情報証明制度とは?
- カテゴリ
-
- 相続手続き
”戸籍の束が証明書1枚に”
■■■法定相続情報証明制度とは?
この制度は、複数の相続手続きを同時に素早く終わらせたいときにメリットがあるものです。
相続手続きでは至るところで戸籍の束を提出します。
戸籍は窓口ですぐ戻ってくることもありますが、手続きによっては戻ってこない(=相続税の申告)ことや戻ってくるまで時間がかかることもあり、手続きを同時並行で素早く進めたいときは戸籍を数セット準備しなければなりません。
このような無駄をなくすための制度が法定相続情報証明制度です。
この制度では法務局に必要書類を提出することにより、戸籍の束と同一の証明力を持つ法定相続情報証明書が発行されます。
発行してもらうときには、戸籍1セットは必ず集めなければなりませんが、発行手数料は無料ですので、数千円はかかる戸籍の束を重複して取るよりも安くすみます。
発行時の法務局での手続きは少し煩雑なため、相続手続きを同時進行する必要がないとき(順番にゆっくり進めてもよいとき)にはメリットはあまりありません。
銀行が3,4社ある場合などに、相続登記のついでに発行してもらうのが効率的でしょう。
■■■手続きの方法は?
証明書の発行は必要書類(戸籍一式、住民票等)を取り寄せ、法定相続情報一覧図・申出書を作成して法務局に提出します。
手続きの流れを順番に確認していきましょう。
◪必要書類
戸籍一式
相続人を確定するために「被相続人の出生から死亡までの戸籍」「相続人全員の現在戸籍」が必要です。相続関係によっては別の戸籍が必要となることもありますので、詳しくは「戸籍取得の方法」をご覧ください。
被相続人の住民票除票
保存期間の満了により住民票除票が取得できないときは戸籍の附票を提出します。
申出人の本人確認資料
申出人の本人確認資料は下記のいずれかです。
・免許証やマイナンバーカードのコピーに申出人が「原本に相違ない」旨の記名押印したもの
・住民票
※相続人の住民票
証明書に相続人の住所の記載を希望する場合には必要です。
◪法定相続情報一覧図
法務局所定の様式による一覧図を作成します。
様式は法務局のホームページ「主な法定相続情報一覧図の様式及び記載例」で公開されています。
下記に一例を転載します。
◪申出書
一覧図と同様に法務局所定の様式による申出書を作成します。
様式は法務局のホームページ「法定相続情報証明制度の具体的な手続きについて」で公開されています。
下記に申出書を転載します。
◪法務局への提出
上記の書類を法務局へ提出します。
提出先は(1)被相続人の本籍地(2)被相続人の住所地(3)申出人の住所地(4)不動産の所在地、のいずれかに行います。
申し出は郵送ですることもできます。 郵送の場合は、返信用の封筒・切手を併せて提出します。
申し出から通常は数営業日~1週間程度で証明書が発行されます(法務局の込み具合により前後します)。
■■■法定相続情報証明書取得サービス
当事務所では下記業務を取り扱っております。
戸籍の取得でお困りの方はお気軽にご相談下さい。